女子ラグビーを応援するブログ

2017年8月には女子ワールドカップラグビー、2020年東京五輪では7人制ラグビーが。女子ラグビーに注目

北九州セブンズを興行的視線から振り返る(前編)

もう3週間前の話で「今更感」がありますが、先々週行われた「北九州セブンズ」を振り返ってみたいと思います。

結果は最下位に終わり、課題とかが出てきましたが、そこはライターの皆さんにお任せして、自分は「素人目線」で興行的な側面から見ていきたいと思います。

 

  • 若い力を結束して、生み出した賑わい

 

昨年の北九州セブンズではエンターテインメント的な視線から行くと、赤点を取ってもおかしくない内容でした。観客動員数もそうですが、

 

「ここでラグビー(しかも国際大会)をやっているの?」

 

と言う雰囲気がなかった気がします。中に入っても、フードの乏しさが目立ち、大失敗に終わりました。

ところが、今年は、場外に子供が楽しめるスペースを設置して、ラグビーの楽しさを伝えた感じが強かったと思います。

そして中に入ってみると、メインフーズはうどんとか中津名物唐揚げなどと去年と変わらなかったのですが、調理専門学校の生徒たちがホットドックなどを販売し、各国代表の味をイメージしたものを販売。ほかにも小籠包なども販売するなど、食に関しては去年より大きく前進したと思います。

そして、エンターテイメントの一種として、美容専門学校の生徒によるフェイスペイントを実施。去年にはなかったエンターテイメント性があった感じがしました。

さらに、サクラセブンズの応援として戸畑高校の応援部が2日間通して応援に駆け付けたり、希望ヶ丘高校(だったかな)チアリーディング部が休憩時間の間にダンシングヒーローなどをやったりするなど、高校、大学、専門学校生が自分たちの得意としている分野で北九州セブンズを盛り上げようとしていたのには凄く良かったと思います。

エンターテイメントの追求であれば、投資すればもっと派手にできますが、一方、興行面で失敗した時の損失は計り知れないものです。その中で、

 

「成人式=ド派手」な北九州の子が英知を結集して作った大会

 

だと思います。

 

  • 広報の積極的なPR活動

 

もちろん、日本ラグビー協会の方にも北九州セブンズの成功に走ったと思います。今回は広報の方が積極的に活動されたと思います。福岡の昼ワイド番組の「今日感テレビ」(TBS系のRKB毎日放送)での告知、NHK北九州のニュース番組「ニュースブリッジ北九州」や北九州に本社があるCROSS FMなどでも宣伝等の告知が目立っていました。

 

中でも、福岡のラジオリスナーによる『脅迫状』が功を奏したと思います。

 

福岡の方であれば知っているラジオ番組と言えば、FM福岡「モーニング・ジャム」を挙げると思います。パーソナリティの中島浩二さん(別名:福岡のみのもんた)がサッカー好きで、ラグビーをもっと取り上げて欲しいのリクエストが多く、それが『脅迫状』と呼ばれる所以になりました。

 

その『脅迫状』が北九州セブンズの告知を始め、福岡にセブンズの魅力などを25分間に渡り特集という形で放送されました。

 

ゲストにはかつての神戸製鋼の黄金期を支え、現在は日本ラグビーフットボール協会の広報部長を務める薮木宏之さんと広報部の石原さんを招いてのトークをするなど、協会側も北九州セブンズを成功したい思いが開催前に伝わりました。

ラグビー協会の広報活動はあまり目立った活動がないのですが、今回は凄く活動されていたと思います。

ちなみに私も『脅迫状』を送り、注目選手を浴びている中で危うく放送事故になってしまうところでした(笑)。

 

 

第1日の最終入場者数は4,181名、第2日の最終入場者数は2,237名と第1日の観客数が2倍近く多い大会になりました。これには訳があるのです。

 

今回、福岡県内の高校生以下は学生証等の提示で入場料が無料になるサービスを実施しました。その為か、昨年と比べると、中学生や高校生のグループが多くミクスタにやって来ているな、と感じました。

 

また、北九州市内の幼稚園児は学級単位で行くと無料という事で、土曜日には

 

「がんばれー」

 

の子供たちの可愛い声がサイドスタンドから飛んできました。

 

私も初日のニュージーランド戦前に帰る園児達を見ました。事情を伺うと、1時間かけて若松区から来て、午前中には帰らないといけないとの事。せめて、サクラセブンズの練習風景だけでも見せたいと思い、近くにある「あさの潮風公園」なら芝生席があるので、練習だけでもと思い案内しました。

 

そして、JR九州の協力も入場者数の増加に貢献したと思います。

 

鉄道会社はよくウォークラリーと称して、散策しながらスタンプを押してもらう企画があります。今回JR九州は7㎞近くのコースのゴール地点をミクスタに設置し、完歩者には北九州セブンズの観戦チケットが貰えるサービスが行われました。

 

その為か、初日は年配の方々で歩く事が趣味な人達がスタジアムでも見かけました。

 

皆さんもご存知の通り、熊本地震や九州北部豪雨で鉄道事業が大幅な赤字となり、3月のダイヤ改正では大幅に本数を減らしたJR九州。そういった中で2000円のチケットを無料提供したJR九州には感謝等をしなければならないと思います。

 

第1日の最終入場者数は4,181名。比較対象になるかわかりませんが、ミクスタをホームとするJ3ギラヴァンツ北九州の試合とほぼ同数の観客を動員した今大会。

 

しかし、まだまだ解決しなければならない課題があると思います。

 

そこは、また後日。東京への引っ越しの準備がある程度できた時点でまとめたいと思います。